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2017/05/23

『金融庁の方針転換の本質』

昨年頃から、金融庁の中小企業金融の方針転換に関する情報を目にする機会が増えています。金融庁が、これまでの金融庁マニュアルの運用を撤廃し、企業の事業性をきちんと評価して融資をするよう金融機関に要請しているという内容です。

 

 

中小企業向けの雑多な情報の中には、「これまでの決算内容に基づく審査が、今後は事業性の評価に基づく審査に変わるため、決算内容が悪くても、容易に融資を受けられるようになる。」といった誤解を招くようなものまであります。本質はどこにあるのか、情報に踊らされず冷静に対処したいものです。

 

 

まず、金融機関の、「返してもらえる企業に融資をする。」という基本姿勢は変わりません。返してもらえるかどうかを判するためには、過去の実績である決算書は大変重要な判断材料となりますので、今後も変わらず重要視されるはずです。また、事業性評価については、これまでも全くしてこなかった訳ではありませんし、「そもそも事業性の評価など出来る人はいるのか?」という現実的な問題もあり、与信判断に正しく反映させるのは大変困難です。

 

 

よって、方針転換は、既存の与信判断を本質的に変えるものではないと考えます。これまで融資を受けられた企業様は、方針転換後も引き続き融資をうけられますし、これまで融資を受けられなかった企業様は、方針転換後も融資を受けるのは簡単ではないでしょう。

 

 

金融機関が決算内容の悪い企業に融資をしてこなかった直接的な要因は、事業性の評価ではなく、別のところにあります。引き当てです。

 

 

実は、これまでのルールでも、決算内容が悪い企業に融資をすることは可能でした。しかし、融資をすることは可能でも、決算内容に応じて引当金を積まなくてはならなかったため、実際には融資ができないのと同じことです。

 

 

今後の方針転換により、決算内容に応じてではなく、各金融機関独自に引き当てのルールを定めて良いとなれば、決算内容が悪くても本当に融資をすることが可能になります。事業性が高いためデフォルトリスクが少ないと金融機関が判断すれば、引当金を積むことを回避できるためです。

 

 

ただ、そもそも、事業性の評価が高い企業は総じて決算内容も良いです。「事業性の評価は高いが決算内容が悪い」という中小企業はそう多くないと感じますので、やはり方針転換による影響は限定的ではないでしょうか。

 

 

審査の基準が決算内容か事業性の評価かというテクニカルな議論に過敏に反応しても大きな成果は得られません。正論となってしまいますが、やはり、マーケティング、商品、サービス、経営管理体制の強化等、本質的な企業活動に粛々と取り組んで利益を上げることが、全ての答えに通じると感じます。

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